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CENTINELA TRADITIONAL ARTS

センチネラトラディショナルアーツ。
ニューメキシコ州のチマヨという小さな村で作られる その魂に訴えかけてくるような芸術性の高い手織り生地は 神聖な佇まいながら温かみを感じる存在感で 手に取った人だけに分かる「質」を与えてくれます。


CHIMAYO DESIGN

ネイティブ柄と呼ばれるもの

近年ネイティブ柄と総称されるデザインは、センチネラを始めとしたチマヨの工房で作るナバホ族のラグのデザインをモチーフとしたものです。見比べてみれば違いは一目瞭然ですが、ナバホラグの成り立ちを知れば、そのデザインは易々と真似の出来るものではないと思い知らされます。
流行とは往々にして本質を抜きにして見た目や柄だけに捉われがちですが、このナバホラグを起源とした「チマヨラグ」の、ネイティブアメリカンとスペイン人の影響により発生した極めて独自性の高い洗練されたデザインと色使いは、文字通り「糸1本1本に魂を込めて織られる」ことにより初めて世に出てくることが可能なのです。

 
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TRADITIONAL ARTS

トラディショナルアーツ

そして、そのナバホ族の織物の中でも傑出したデザインを兼ね備えているのが「センチネラ」です。TRADITIONAL ARTS「伝統芸術(芸能)」と呼ばれるだけの価値は代々受け継がれながらも停滞することなく常に本質と起源に立ち返り、その精神性とこだわりを「1点として同じものは作らない」というポリシーのもとデザインに落とし込むことでより高められています。
※オーダー商品としての同型デザインは複数存在します
PHAETONで取り扱うセンチネラのアイテムは、作り手に敬意を込めて「別注の柄」を、そして「フロントはノーポケット」というオーダーの元で制作された、他には存在しない独特な雰囲気を纏っています。

 

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HISTORY

オルテガの系譜を持つナバホラグ工房 センチネラ

チマヨ村はアメリカ、ニューメキシコ州にある小さな村で、サンタフェの北東へ38km、タオスの南東へ64kmに位置します。ここにセンチネラの工房があります。この織物の伝統は、この土地がスペイン領だった1500年代初頭からと言われており、 1700年代からメキシコ領になった1820年代にかけてメキシコから北上して来たスペイン系開拓者オルテガ一族が織物の技術を受け継ぐことによってその存在が確立していきます。
その後、オルテガ一族からテュフィロ・ファミリーが独立し、センチネラを立ち上げました。

 
 
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伝統を越えるためのリサーチ

センチネラのアート性の高さの根幹には、この歴史を振り返り、伝統を継承しながらも新しいデザインへの追求があります。

センチネラのデザインの特徴は、伝統技術を受け継ぐことだけではなく、ミュージアムに展示されているコレクションや参考文献などから多くのリサーチをし 旧い作品を研究することによって確信とも言える共通点を発見しながら、新しいデザインに活かすことでした。
 

DESIGN & COLOR

デザインの変遷と天然色

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初期のナバホラグは白とダークブラウンのストライプのみの単純な柄で、この時期に制作されたものは商業用ではありませんでした。そして、スペイン人によってインディゴなどの植物染料が輸入され、深いブルーが使われるようになりターコイズブルーやライトブルー、インディゴなどを使うこともありました。このあたりのカラーは、ネイティブアメリカンのカラーを反映しています。

 
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そして、スペイン人によってもたらされたインディゴと 元々使っていた黄色の染料を混ぜ合わせて緑の染料を作り、 さらに1700年代後半「ベーズ」と呼ばれる」 赤く染められたウールの生地から深い赤を入手し ナバホの織工はそのベーズの生地を解き、糸を再び紡ぎ直しました。 そして出来あがった繊維はRAVELED RED(ラヴェルドレッド) と呼ばれるようになり、ナバホラグの象徴的な色となっています。

 
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LOST PIECES

歴史の影に消えたデザイン

1880頃~1935年ごろ、ネイティブアメリカンの中で スワスティカと呼ばれる卍型のシンボルが使用されています。 ネイティブアメリカンはこのスワスティカに4つの想いを込めました。 Love ・ Life ・ Luck ・ Light 全ての頭文字が「L」から始まるこれらの言葉を繋いで このスワスティカのシンボルを作りました。

 
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しかし、第二次世界大戦で ナチスがハーケンクロイツとしてこのマークをドイツの国旗に採用したため、このスワスティカを使うことができなくなってしまいました。もしナチスが採用しなければ、私たちが知るセンチネラのデザインは 誕生しなかったかもしれません。


CENTINELA

センチネラ

センチネラの製品はニューメキシコの地理や歴史を徹底的にリサーチして再構築し、ネイティブアメリカンの伝統的な柄や色使いと、 スペインの植民地時代の影響も全て受け入れ 独創的で芸術性の高いものへと高めていったのです。
現在でも天然染めのウールによる風合いを大切にし、魂を込めて1本1本手織りにこだわるセンチネラの「作品」は使い込むほどに独特のやさしい風合いが生まれ、一生物として付き合っていけるアイテムとなっていきます。

 
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センチネラは芸術的な評価が非常に高く、ニューヨークのモダンアート・ミュージアムや ワシントンD.Cのアメリカンヒストリーミュージアムにも展示されるほどのコレクションピースの作品を制作する 唯一の工房となっています。
その価値は今後も変わることなく、私たちはその作品を歴史と共に体感することができるのです。

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