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Porter Classic / Leo Yoshida
Interview at PHAETON


Porter Classic 代表 吉田玲雄氏のインタビューの第2部。今回は今後のPorter Classicの動向や、今年の9月で3周年を迎えるPorter Classic 金沢についてお話ししていただきました。

 

 
 

 

 

毎シーズン個性豊かな別注商品が誕生していますが、どんな背景から生まれてくるのでしょうか?普通の別注とは雰囲気が違い、ただの別注ではなくプロダクト的な意味を感じます。

 


 

 

 

 

それはもう、単純です。

「感性」ですよ。

 

 

 

 

 

感 性


さっき(Vol.1/3)の話しで、ちょっと思ったことがあったんです。その人生のタイミングで剣道着を見て、海外でそれを見たために、すごく受けるものがあって、でポータークラシックというものが生まれていくんですよね。物と人だったり、人と人だったり、物と物、時間、人間、キャッチボールっていうか、生きてるものなんですよね。で、それがじゃあ1年前、2年前、違う人、違う場所だったら生まれてこない。

 

 

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その時の巡り合わせっていうのがあって。Porter Classic 金沢っていうのは、やっぱり石川の、我々の大好きな、PHAETONというお店の関係があって、それで、坂矢さんとのキャッチボールなんです。そこは。その時にお互いの感性が、お互いの会社の感性があって、時代のタイミングに対する我々の感性があって、そういったものがひっくるめたところから出てくる別注なんです。それは3年前に話していたことかもしれないし、それが形になったのがその時の別注であったり。だからその「感性」なんですよね。

 


だから僕は、職人さんと
物を作っている気持ちです。

 


でも、そうあるべきだと思います。お店の別注っていうのは。別注っていうのはビジネスの匂いがしますよね。だけど、売ってるのは物ですから。だからその物の始まるポイントっていうのは物なんですよね。そのプラットフォームで、お互い意見を言い合えているので、だから・・コラボレーションって言葉、大嫌いなので言いたくないんですけど、安っぽい言葉だと思うし。ただそういったところでものづくりが出来てるな、そういう別注だと思います。

 

 

 


別注 ≒ 新しいものづくり


コラボレーションという言葉を使わないとすると、
どういう言葉に置き換えられるんでしょう?

 


 

 

職人さんと一緒にものづくりをしている、

あの感覚と同じですね。

要は、「ものづくり」なんですよ。

「別注」という名の「新しいものづくり」をその時しているわけですね。だから、坂矢さんとつくる別注っていうのは、腑に落ちないものっていうのは生まれないんですよね。やっぱり、「あ、そうか!」っていう見方でそれが生まれるよねっていうのがわかるし。やっぱりすごく勉強されている方だし、世界中のものを見ているしね。もうね、抜群のセンス持ってる人なんです。そういう人と話しながら作るものって、違いますよ。

 

 

 

 

 

 

PHAETON

 

 


世界なんて関係ない|良いものは良い

よくね、ここに来て、PHAETONを見て思うのは、世界レベルの事をやってるなーって。っていいつつ、もう世界なんて関係ないの。一流なんですよ。一流は一流だし、世界レベルだろうが国産レベルだろうがなんだろうが関係無い。一流は一流なんです。結局そこに辿りついちゃうんですよね。さっきの「良いものは良い」という最初の話しと同じで。(店内を見回して)ああやってカバンのディスプレイを、アフリカのトゥアレグポストでやってるっていうのは、「良いものは良い」んですよね。あれが

 

 

「アフリカのものだから」

ってやっているわけじゃない。

 

 

うちも、日本の伝統生地だからやってるわけじゃないんですよ。剣道着を。「格好いいんだよ!」って、たまたまそれが日本の生地だっただけで。

 

 

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「マニュアルが無い」

僕は、金沢だからやりたいとか、金沢がこれから経済的にすごく発展するとか、色んな理由があるんだけど、1番の理由はやっぱり「誰と一緒に金沢でのポータークラシックを表現するか」っていうね。うちはマニュアルってものは無いですから。人生だってマニュアル無いし、アドリブとか、キャッチボールとか、その時の川の流れが変わるっていうか。そういうのあるでしょ?

 

 

我々のものづくりのスタートポイントは、

「マニュアルが無い」んです。

 

 

だから誰と一緒にどういうことをやっていきたいかとか、何を目指すかとか、やっぱりそういったところがすごくベネフィットがあり、リスペクトがあり、「一緒に笑える」こと。大きいですね。同じ物を見て笑う方が、1時間その言葉を語り合うよりいいですね。

 

僕は色んな世界中の仲間たちがいます。親友たちがいます。やっぱり、笑ってますよ。そういう人たちは。同じ方向を向いて。感動するものは違うかもしれないし、起こることとか、政治的信念とか、経済的な地位とか、全部違うかもしれないけど、何かそのユーモアだったり、明るくなるっていうことに対して。

 

 

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2013 PHAETON Blog Archives

 


 

Porter Classic 金沢の3周年に向けて

2017年の9月で3周年を迎える
Porter Classic 金沢について、
一言お願い致します。

 

 

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Porter Classicの向かうところ

うちの会社がどういう方向に行かなきゃいけないかとか、ずーっとそれはね、産んだ瞬間から毎日考えて過ごしているし、勉強しているしじゃあ、我々は何をやっていかなきゃいけないか。与えられたスペースの中で、何をするべきなのか。

 

今は、衣類・カバン類・小物類、色んなものを、ひとつの「場所」の中でお客様にお見せして、提供して、商いをやっているという形ですよね。そういった中で、うちのお針子が、もう一つひと手間加えるだったり、修理対応したり、というのを今やってます。それで、できれば、今やってることっていうのは、スペースの中で、物を販売することなんだけど、販売をするチーム、だけじゃなくて、その中に、作ってるところもね、構えたい。

 

 

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やっぱりそれは銀座の本店もそうだし、最終的に理想なのは、販売しながら、その作ってる過程も、お客さんが見られて、どういう風に物が、ここに辿り着いているか。辿りついた後も、また戻ってきてこういう風に変わるっていうのを、店舗で出来るようにしたいですよね。

 

そうすると、もっと物の見方も変わっていくし、それまで全然見向きもしなかったことに対して、「ああ、こういうことだったんだ」ってなって、そっちの方を見るようになるしね。そうすると「その物から感じ取る」っていうものが、変わってくるしね。そういうことをそのスペースの中で、実現していきたいですね。

 

 

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お針子さんが表現するもの

それで、3周年で何をやるかっていうと、やっぱりそこへうちのお針子がね、来年はポータークラシックが10周年なんだけれども、彼らは日々努力して、スキルを上げて、やってます。感性を上げて、やってます。彼らが、その3周年のタイミングで、全面でお客さんの前でそういうことを出来るように、その我々の根幹の部分を。

 

 

 

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by @porter_classic_ginza /  instagram
2015.5.8 お針子マフィア

 

 

 

 

「ものづくりって何なんだろう」

「何のために作っているんだろう」

 それを、表現したいですね。

 

 

 

ワークショップっていう形でそういうことをやってきたし、カスタムを承りますもやってきたし、それをもっともっと充実させて、「作ってく?」ぐらいの感じで。それで上手かったらうちの会社に入れちゃう。(haha)そういうのが我々の、やるべき姿なんじゃないかなと思いますね。

 

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2013 – 2014 PHAETON Blog Archives

 

 


お客さんが幸せになる空間

よくアトリエショップとか、スタジオショップとかそういうの、ありますよね。それは来る人の為のね、そこをちゃんと守って、せっかく時間を使って我々のスペースに来てくれたわけですから。その人たちがちゃんと幸せになって帰れるようにする空間。できあがった物を買うっていう幸せもあるだろうし、そこに、何か一緒に、自分も作り手の視線でもってね。それで、職人のお針子さんと、っていうのもあるだろうし。

 

例えば、「これカバン10年使ってボロボロだけど、もうちょっと使いたいな」ってお店にきて、そこでお針子さんがパッパッとできたらね。何か、そういうことにしていきたいんですね。

 

 

 

ものづくりの希望

良いものは良いんだよって、よく親父が言っていましたけど、僕、今ここでインタビューを受けてて、エアジョーダンを履いているんですけど、エアジョーダンて、僕が8歳の頃最初に履いていたんです。30年以上前です。30年経っても、「これ良い」って思えてる。すごい力ですよね。体型も何もかも変わって、それでもやっぱりこれを履いている。8歳の少年の時の自分と、41歳の自分で。そういうね、ものづくりの希望って、ありますよね。ライカってカメラもそうだし、父が若いころに使ってたやつを、僕が使って。もしかして娘が使うかもしれない。

 

 

無くならない理由があるんですよ。

 

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Porter Classic / Director Leo Yoshida – Interview

▶︎  Vol. 1/3  ▶︎  Vol. 2/3  ▶︎  Vol. 3/3

 

 

 


 

吉田克幸|Katsuyuki Yoshida
1947年、東京都生まれ。デザイナー。もとカバンのチーフディレクターとして活躍。1981年には日本人として初めて「ニューヨーク・デザイナーズ・コレクティブ」のメンバーに選出される。その後、独立しPorter Classicの代表を務める。2010年4月には「PAWN SHOP」という質屋をオープンし、6月にはカバンの新レーベル「KICHIZO」が全国展開し始めた。

 

吉田玲雄|Leo Yoshida
Porter Classic 代表。1975年、東京都生まれ。写真家、作家。父・克幸とチェコ人の母との間に生まれ、1993年にセント・メリーズ・インターナショナル・スクールを卒業後渡米し、ロサンゼルス、ニューヨーク、サンフランシスコの大学で映画と写真を専攻。 2003年にサンフランシスコ・アート・インスティテュート大学院卒業。2017年Porter Classic代表に就任。著書『ホノカアボーイ』(2006年えい出版社、2008年幻冬舎から再版)は映画化され、2009年3月14日に全国東宝系でロードショーされた。

 

※吉田の吉は正確には土に口の「つちよし」ですが、表示できる環境に制限があるため、普通漢字の「吉」としています。


お針子マフィア|Ohariko Seamster
ポータークラシックが誇る「お針子マフィア」。アイテムのカスタムワークやお客様から受け付けた修理やリペア、カスタムを一手に手がける。メンバーは全て克さん・玲雄さんを慕って感銘を受けたファンで構成されており、世代を越えて受け継がれる服を支えてくれる、最高のパートナー。※下記左から順に紹介
 

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千田周吾|Shugo Chida
お針子|ポータークラシックの商品を知り尽くした、お針子マフィアのリーダー。企画を担当しながら、お針子マフィアを統率する

 

小林慎治|Shinji Kobayashi
お針子|フランスにてデザインを勉強し、帰国後ポータークラシックに参加。1点物のアイテムを手がけながら企画をサポートする。

 

秋山剛史|Tsuyoshi Akiyama
お針子|初期メンバーの一人で、長いキャリアを持つ。バスケ好き。

 

山中英人|Hideto Yamanaka
お針子|アパレルの販売員から一念発起し、ポータークラシックのお針子として1点物やハンドワークアイテムを手がける。

 

中島真由美|Mayumi Nakajima
お針子|創業時から参画し、1番長いキャリアを持つ。誰もがリスペクトするステッチワークやパッチワークカスタムは圧巻。

 

田中あすか|Asuka Tanaka
お針子|織物工場に勤めた後、専門学校からインターンでポータークラシックに参加。そのままお針子へ。