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変わりゆくもの 決して変わらないもの

 

多くのものを消費し
様々なことを経験した後
ついのたどり着く価値観

 

トレンドや気分次第で揺らぐ嗜好を越えて

 

変わりゆくもの 決して変わらないもの
ナイジェル・ケーボン

 

本物を求め続ける すべての男達のために

 

 

 

数少ないアウターウェアの
スペシャリスト

 

40年以上のガーメントデザインの歴史をもつナイジェル・ケーボン。しかしそのコレクションは、一般的な「ファッション」という言葉の枠には当てはまりません。それは常に、流行にに左右されることなくビンテージクロージングや生地、ディテールへの情熱に突き動かされて、創作し続けているからです。 このことが長きにわたるクリエイションの礎となり、現在のコレクションの重要な部分を形作っていると言えます。

 

 

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Nigel Cabourn|ナイジェル・ケーボン|イギリスのNORTHUMBRIA UNIVERSITY(1967年-1971年)に在籍し、在学中にCRICKET クリケット(後にNigel Cabourn ナイジェル・ケーボンに改名)を立ち上げる。イギリス北部に拠点をおき、そのイギリス北部の極寒と強風が吹く厳しい環境がデザインのルーツに常に立ち返らせる。その貪欲で本物を追求する姿勢から、数少ないアウターウェアのスペシャリストとして認知される結果となった。

 

膨大なアーカイブコレクション

ナイジェル自身による、30年以上かけて収集し続けているビンテージコレクションは4000点以上に及び、その中には、レアなイギリス軍のテストサンプルを含む1910-50年代のイギリスを中心としたヨーロッパ、アメリカのミリタリーウェアやワークウェア、探検家が着用した貴重な服等が含まれています。

 

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この増え続けるコレクションが毎シーズンのデザインの土台となり、そのインスピレーションによってのみ新たなデザインが創作されます。それゆえに、個々のアイテムには自然とリアルなストーリーや歴史観が与えられ、腑に落ちる完成度に仕上がっているのです。そして、現在もNigel Cabourn自身が常にブランドの中心となり積極的に活動し、チームや工場・企業と共にコレクションの創作に携わっています。

 

 

 


意味のある2つのライン

ナイジェル・ケーボンには、オーセンティックライン(UK)とメインライン(JAPAN)という2つのラインが存在し、この2つのラインはナイジェル自身が振り分けています。

オーセンティックラインはハリスツイードやベンタイル、マッキントッシュクロス、オイルドクロスといった英国由来の素材を中心に使用し、マッキントッシュの工場やスコットランドのニット工場等で生産するといった英国が得意とするアイテム。メインラインには、日本でしか作れない独特の生地、日本でしか実現できない染色や加工技術を活用したアイテムを振り分けることで、類を見ない独自のコレクションを生み出しています。

 

 


AUTHENTIC LINE

英国を初めヨーロッパの生地を使用し、
伝統ある英国のファクトリーで生産する
オーセンティックライン。

 

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MAIN LINE

JAPAN COLLECTION
メインラインは日本生産の特徴を活かしたラインナップ。
日本の生産技術の高さを活かし、
オリジナルファブリックの開発や
染色・ウォッシュ加工を施したアイテムを発表している。
日本生産のアイテムも全て
ナイジェル・ケーボン自身が
デザイン・ディレクションを行い、
イギリスで生産できない技術を取り込んでいる。

 

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THE GARDEN HOUSE

 

Nigel Cabournの
デザイン活動拠点

 

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ナイジェルの自宅の庭にある離れを改装したデザインスタジオがGARDEN HOUSEであり、ここがNigel Cabournブランドのデザイン活動の拠点であり、また膨大なビンテージコレクションの倉庫でもあります。時にその素晴らしい環境はショールームとしても活躍しています。

 

 

 

▶︎ Nigel Cabourn 

 

 


 

 

HALFTEX / ハーフテックス

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ナイジェル・ケーボンの製品は、優れたヴィンテージウェアが持つ機能的なデザインをベースにしています。そしてナイジェル・ケーボンの製品のもう一方の特徴は、独自に開発している優れた素材にあります。もととなる素材自体はヴィンテージをベースにしていますが、ただ単に昔のファブリックを忠実に再現するだけでなく、現代だからこそできる技術を惜しみなく注ぎ、今できる最高の素材を開発しているのです。


ナイジェル・ケーボンの所有する膨大なヴィンテージウェアのコレクションのひとつに、第一次大戦で運用されたトレンチコートがあります。第一次大戦は1914 年に勃発し1918 年に終結しましたから、真に100 年前のガーメントです。第一次大戦時、塹壕の中で着用されたトレンチコートは分厚いコットンキャンバスで出来ており、冷たい雨や剥き出しの瓦礫から兵士の体を確実に守るよう設計されています。しかし、同時にとてつもない重さでもありました。ヴィンテージのコットンキャンバスの風合いを持ちながら、重量だけを軽減するファブリックを生み出す事は出来ないか。そこから開発されたのが「HALFTEX / ハーフテックス」です。
 

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ハーフテックスばナイロンを用いて新たに開発したファブリックです。しかし、通常想像されるナイロンとは別物です。ハーフテックスに使用されている繊維は、ナイロンスパンなのです。
スパンとは短繊維。代表的なのは数ミリから数十ミリのコットンステープル。シルク以外の天然繊維は全てこれら毛羽のような短繊維を捩り合わせて一本の糸に形成したものです。
本ファブリックは、耐熱、対摩擦、耐薬品耐油などの面で通常のナイロンより遥かに優れるナイロン66 を使用し、テグスのような状態ではなく、コットン短繊維と全く同様の毛羽のようなスパンを一度作り、それを天然繊維同様に撚り合わせる事で一本の糸を形作っています。
それだけでも稀に見る発明ですが、さらにこの特殊な設計は、糸ができるまでにもう一工夫されています。それが中空設計。繊維の中が空洞になるように設計している訳です。これにより異常な軽さと強度を持つ糸が誕生しました。

 

そして、開発だけにとどまらず、ここからがナイジェルケーボンの実力が発揮されるところです。本ファブリックの最大の特徴は、現代の最新技術によって生み出された特異な化学繊維を、更にオリジナルの特殊加工を積層的に重ねる事により、ナチュラルなコットンキャンバスの100 年の経年変化を再現している点にあります。ナイロン66 の持つ、非常に高い剛性を持ち、ヴィンテージコットンと同様の風合いでありながら、驚異的に軽い着心地。同様の厚みのコットンキャンバスの約半分の重さしかない新しいファブリック。今までには存在しなかったファブリックが、そして今まで存在しなかったガーメントがここに誕生しました。

 


 

 

 

 

 



DENIM

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ヴィンテージのデニムを徹底解析して現代に蘇らせたスペシャルファブリック。このファブリックの凄まじい点は、明らかに一見で、糸やファブリックに対する知識が皆無であっても、違いがはっきりと判る点です。

縦方向に、明らかに普通のデニムとは異なる複雑で豊かな凹凸が存在しています。これは、タテ糸に6 番、7 番、8 番の異番手をランダムにかけているからです。タテ糸は織物の根幹とも言える部分です。同番手の糸をできるだけ長くかければ安定した大量生産が可能です。
理由は、単純な話、織物は縦方向が長いから。例えば1 反、と言った場合、縦方向の長さは大凡30から50メートルです。ヨコは70から150センチ程度くらいまで。織機の規格によって色々ありますが、タテ方向はヨコ方向に比べれば断然長いのです。そのためタテ糸を固定しておき、数反織り上げた後にヨコ糸を細番にすることで、今度は最初の数反より薄い生地を、また複数反織り上げる事ができます。私たちは、ヴィンテージデニムの中で、この法則をまるっきり無視したものに出会いました。そのデニムが上記のように異なる異番手をアトランダムにかけたものだったのです。異常とも言える設計ですが、そこには大戦下の物資不足がありました。

 

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同番手の安定した糸をかけるべきところを、取り敢えず入手した異番手を端から順次かけて行ったというわけです。言わば苦肉の策でしたが、生まれ出た製品は他とは全く異なった表情を持っていました。基本設計が異なるので、当たり前と言えば当たり前ですが、フラットで均一な普通のデニムとは全く違う、豊かな膨らみ、自然な凹凸、立体的な構造となったのです。大戦下に生まれ、やがては均一化と大量生産の波にのまれてほんの短い期間しか存在しなかった、幻のようなデニム。一時は失われたファブリックをナイジェルケーボンが現在に蘇らせました。

 

 

 


CHINO

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チノパンはとても有名で身近なパンツだけに、多くの製品が世の中には溢れています。ベージュ色をしてコットン製のものは全てチノパンと呼んでいるような傾向すらあります。その中でも、ウエポンと呼ぶ特殊なカテゴリーがあります。武器の意味ではなく、ウエストポイント陸軍士官学校を指します。ウエストポイントとは米国ニューヨーク州の地名。学校の創立以前は要塞が立っていた土地であり、周りには学校以外に殆ど何も在りません。一口に兵士と言っても二等兵から士官までの階級があります。同校は極めて厳しい英才教育によって米軍の指揮官たる士官を育成する事を目的としています。厳格な規範の元、革靴は顔が映るほど磨く事を要求され、チノパンは高品質な製品にセンタープレスが入れられます。カジュアルで安価な普通のチノパンとは一線を画していたわけです。一般的には単糸より双糸の方が丈夫で高価であり、その双糸の中でも一定の番手を使って織り上げたチノクロスのことを「ウエポン」と呼ぶようになった由来です。


本製品もまた双糸を使用しています。そして材料は繊維長の長い超長綿です。超長綿を使用する事により、繊維の繋ぎ目が少なく、すなわち毛羽の少なく高密度の糸に撚糸する事が出来ます。その糸を更に高密度に打ち込んで製織します。この段階で既にかなりの高密度のファブリックですが、コールドマーセ加工をかける事により更にがっしりとした風合いに仕上がります。その密度の高さは異常と言って良いくらいで、実際に普通の縫製工場ではまともに縫う事ができません。普通のミシンで普通のスピードで縫うとファブリックがあまりに高密度であるために、ミシン針と生地の摩擦によって熱が生じ、煙を噴くほどです。


ステッチ部分にポツポツと若干の毛羽立ちが見られますが、これがこのファブリックの尋常ではないほどの高密度を物語っています。ヴィンテージ同様の風合いであると同時に、如何に長く、ガンガン履き込んで本当に長く愛用できるかどうか。それが鍵です。本製品は元々頑丈な超長綿の糸を使用している為、とても丈夫です。織り上げた段階では高品質過ぎてファブリックの表面は艶々と光っています。コールドマーセ加工により繊維が締まるので光沢が抑えられ、更に後加工をかける事で余分な光沢を飛ばしています。つまり、見た目とタッチは長年の経年変化を受けて程良く枯れたヴィンテージそのものの風合いでありながら、恐ろしい程の剛性を内に秘めているのです。

 

 

 



REVERSIBLE CAMO

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麻のファブリックに対し、片側には英国のD.P.M.(Disruptive Pattern Material)、もう片側には米国のフロッグスキンをそれぞれプリントしました。プリント物の生地の場合、プリントの柄が主張しますし、その柄自体に価値を付加するのが一般的です。絵柄そのもので勝負するのが一般的と言えば判りやすいでしょうか。そのため通常プリントものは、プリント下地、P 下と良く言いますが、仕上げだけをした専用の生地に通常は片面だけプリントをしていきます。


本製品の場合は、クオリティの高い麻のファブリックに対し、両面プリントを施しています。透け感のある麻の生地に裏の柄を計算しながら色を載せていくには熟練の技術が必要です。
D.P.M. は、大きな色の固まりを大胆に配置する事で人間のシルエットを崩し、迷彩効果を発揮します。言わば能動的な迷彩と言え、世界中に沢山ある迷彩パターンの中でも際だった特徴があります。もう片面は、米国のフロッグスキンカモ。カエルが周囲の土壌や植生と同化する皮膚を纏って、天敵からその身を守るのと正に同義で、周囲の光景に人間のシルエットを沈ませ同化させることで迷彩効果を生みます。ひたすら目立たないようその身を隠す、受動的な迷彩とも言えます。

 

 



HERRINGBONE

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通常の綾織は平織に比較して引き裂き強度に優れていますが、それをさらに全方向に強化したのが向きの異なる綾を互い違いに配置したヘリンボーンです。その強度の高さによってミリタリーウェアに多用されるポピュラーな組成です。見慣れたファブリックですが、私たちが出会った1 着は違和感を感じさせるものでした。通常ヘリンボーンの綾目は互い違いのどちらか一方の綾の目が立ち、くっきりと見えますが反対方向のそれは沈んで見えるものです。それはファブリックに使われている糸が一方方向に撚られている事で必然的に生ずる現象です。しかし、そのヴィンテージは両方向とも綾目がしっかり立っていて、まるで色柄物のようにはっきりと織り柄が見えました。


推測できる原因はたったひとつ。S 撚りの糸とZ 撚りの糸、即ち撚糸方向の異なる2 種類の糸を綾の方向性に応じて交互にタテ糸として掛ける事。解析の結果も推測通りでした。目視では区別が困難な2 種類のタテ糸を互い違いに掛けるのは大変な手間を要します。しかしこうして織り上がったヘリンボーン組織は通常のそれよりさらに強靱な性質を発揮します。言い換えればミクロの単位まで遡って究極の機能性を求めた結果の産物である訳で、まさに使いやすく強靱なものは増々ブラッシュアップされ、使い難いものや少しでも無駄なものは容赦なく削ぎ落とされ、究極の機能性のみが生き残るミリタリーヴィンテージの神髄に触れるようです。

 

 

 


 

LYBLO

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「1970年、私がファッションを学んでいた学生時代、当時イギリスを代表するワークウェアブランドであったLYBRO (ライブロ) が開催したデザインコンテストに参加し、ワークウェアのオーバーオールをデザインして賞を獲得しました。それ以来LYBROというブランドは私にとって特別なものでした。そして数年前、偶然にも40年代から50年代頃に作られたヴィンテージのLYBROの広告用ウッドサインが3 つ売られているのを見つけました。リバプールを拠点にした同社がイギリスのワークウェアの重要なブランドのひとつだった頃のものです。


私はそのLYBROのウッドサインを購入しました。私には当時のことがとても懐かしく、この会社がまだ存在しているのかどうかを確認したところ、もう現存していない事に愕然としましたが、改めて私のデザインするワークウェアブランドとして新生LYBROを復刻させることにしました。」


Nigel Cabourn

 

 

 

 

 

▶︎ Nigel Cabourn