Category: teteria

créa-pâ 田中 博子 Interview|TEA WORKSHOP & DESSERT PARTY Vol.3 at PHAETON

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Interview
créa-pâ HIROKO TANAKA

2017. 10/28sat・29sun
TEA WORKSHOP &DESSERT PARTY Vol.3
美味しい紅茶とお菓子の時間

クレアパ 田中 博子  at PHAETON

 
 
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PHAETON
まずは、田中さんの自己紹介をお願いいたします。
créa-pâ 田中 博子
自己紹介ですか?
PHAETON
はい。定型の紹介文だけでは見えない部分、つまり実際にお会いした時の印象が、自己紹介していただくことで田中さんのお人柄がもっと伝わるのではないかと思いまして。
créa-pâ 田中 博子
そうなんですね。私の自己紹介は・・

私は高校生の時に藤野真紀子先生のお菓子の本に出会って、お菓子の道へ行こうと決めて進んできました。で、運良く22歳の時に藤野先生のアシスタントになって。藤野先生のアシスタントになるって夢を15歳の時に自分で決めたんです。それは、高校生の時にたまたま見たお菓子の本がきっかけです。

その夢を叶えるために、どうしたらいいのかなと思って製菓学校に行ったりして、それで運良く22歳の時に叶って、それで6年間、藤野真紀子先生のアシスタントを勤めました。そのあとは自分で課した修行っていうか、フランスで一度働いてみたかったという思いもあったので、フランスで働いて、そこがたまたまジャムで有名なお店だったということもあり、今はフランス菓子とジャムのお仕事をさせていただいています。

「créa-pâ|クレアパ」っていうのは、「生地をクリエイションする」っていう意味で、「créa」はクリエイションという意味で、「pâ」はパティスリーのパとか、パットのパ。パットっていうのは生地っていう意味なんですけど、それを「pâ」と短く切って、屋号にしています。

 

福岡の中村調理師専門学校・製菓技術科を卒業後、横浜の洋菓子店に勤務、
食育料理研究家である藤野真紀子氏に6年間師事した後、2006年にフランスに渡り、パリ「L’Ecole Lenôtre(レコール・ルノートル)」「Le Cordon Bleu Paris(ル・コルドン・ブルーパリ校)」プロ向け製菓学校「Ecole Gastronomique Bellouet Conseil de Paris(エコール・ガストロノミック・ベルエ・コンセイユ)」で研修。その後、アルザス地方にある「Maison Ferber(メゾン・フェルベール)」にて、ジャムの妖精とも呼ばれ、世界中で注目されている Christine FERBER(クリスティーヌ・フェルベール氏)のもと1年間働き、アルザス地方伝統の菓子や料理、ジャムづくりを学ぶ。
帰国後は、東京と福岡にてお菓子 の教室、出張お菓子教室を開催。
フルーツケーキの通販、その他雑誌、書籍の撮影に活躍中。

 

PHAETON
生地というのはお菓子の生地のことですよね。
créa-pâ 田中 博子
そうですね、私にとってはそうです。
パスタなどの生地もそうなんですけど、
私にとってはお菓子の生地です。
PHAETON
ありがとうございます。
藤野先生のお菓子の本に出会う前から
お菓子の世界に行きたいという
思いはあったんでしょうか?
créa-pâ 田中 博子
私の家は、母がお料理がそんなに得意なタイプではなかったので、その反面で「食べたいものは自分で作る」っていう子どもで。グラタンを食べたいと思ったら自分で作ってみたり、ケーキを食べたいって思ったら自分で作ったみたり、ということを自然としていた子どもだったので、それでまあ、なんとなく好きになったのかなあ、と思います。
PHAETON
特にお菓子が、ということでもなく
料理全般をもともとやって
いらっしゃったということですね。
créa-pâ 田中 博子
でも決定的な衝撃は、やっぱり「藤野先生のお菓子の本を見た」、見てしまったというか(笑)。それで、このお菓子の世界に夢を見た。将来仕事にしたいなと思ったんですね。
PHAETON
ものすごいスピードですね。
15歳から22歳までで
夢が叶ったんですね。
créa-pâ 田中 博子
そうですね。
予定では28歳ぐらいで
夢が叶う予定が、
ちょっと人生5年ぐらい
前倒しになって(笑)。
PHAETON
28歳でもほとんどの人は
夢を叶えようと思っても
実現できないですよね。
créa-pâ 田中 博子
すごく私は
人に恵まれているなと思います。
今もそう思います。とっても。
PHAETON
目標を15歳の時点で
明確に決定されていること
自体がすごいです。
créa-pâ 田中 博子
強い気持ち、20代だとお菓子屋さんに勤めたりもしましたし、途中でお菓子が嫌になってやめようと思ったことももちろんあるんですけど、やっぱり若い時って、他の世界が美しく見えるじゃないですか。例えばですけど、洋服の世界がいいなとか、美容の世界がいいかもしれないなんていう若い時もあったんですけど、でもやっぱりお菓子だなって思って。また戻って。
PHAETON
田中さんは多趣味だから
多方面に興味を持たれたんでしょうか?
créa-pâ 田中 博子
周りが結構、会社員というより、みんな絵を描いたり、服を作ったり、そんな人が、友達にも恵まれていたので、なんかこう、会社に勤めるっていう発想があんまりなかったですね。多趣味というか「趣味と仕事は別」で、私にとってお菓子は仕事。仕事として、夢がこうあったという感じですかね。なので趣味でお菓子を作りたいとか、そういうことを考えたことがあんまりないです。
PHAETON
途中でほかの世界を見たりした時に、
仕事と趣味の境界線が曖昧に
なったりなどはなかったんでしょうか。
créa-pâ 田中 博子
多分10代の頃にすごくお菓子の本ばっかり読んでいたし、あとはそういうお菓子の世界で成功しているシェフの話だとか・・何かそういう料理とかお菓子に関するような本、もしくはその世界で成功している方の本とか、そういうのばっかり読んでいたからですかね。ふふふ(笑)。
PHAETON
なるほど(笑)。
créa-pâ 田中 博子
だからこう、
突き詰めてしまったという感じで。
趣味でお菓子をっていうことは
あんまり考えなかったですね。
PHAETON
その精神性でいうと、
道を極める人のそれに近いですね。
職人的な。
créa-pâ 田中 博子
そうですね。
世の中色んな職業があるけれども、
私はお菓子の世界に魅了されていて、
今に至っています。

 


お菓子に「極めた」という
瞬間はありますか?
 

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PHAETON
素人考えの質問なんですが、お菓子を作っていて、「このお菓子は完成した」とか、「このお菓子はこうあるべき」といったような「極めた」と思うような瞬間というのはあるのでしょうか。
créa-pâ 田中 博子
ん〜、私はまず私のお菓子作りで大事にしていることは、例えシンプルなお菓子でも、今日のガトーショコラとか林檎のお菓子でも「シンプルなんだけれども、何か人にハッとしてほしい」。驚きだったりとか。ちょっとビックリしてほしい。そういう「ハッとするお菓子」でありたいということと、あと「佇まいは凛としている」こと、を目指しています。

なので、自分でもハッとする食感とか、香りの組み合わせとか、ま見た目もそうですけど、見た目より、やっぱりこう食感・味ですね。ハッとするものが出来た時は嬉しいですね。
PHAETON
完成形があるというよりも、
進化し続けていく感じですね。
créa-pâ 田中 博子
今日のガトーショコラにしろ、林檎のケーキも、長年作っています。

これは私の師匠の藤野真紀子先生のレシピではあるんですけど、その同じレシピでも焼く人が変われば味が変わるように、私も自分ひとりで焼いているんですけど、すごく「微調整」しています。

林檎の厚みとか、キャラメルの溶かし方とか、生地の空気の含み方ひとつをとっても。なので一つのケーキの中に、たくさんの「微調整」があって、それが年月と共に、厚みを増して、完成していっているのかなと、最近思います。
 
 
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PHAETON
そこが一番ほかと
差別化されるところですよね。
créa-pâ 田中 博子
そうですね。
なので、自分の中で少しずつ、
理想に近づけていく、
っていう感じです。
PHAETON
ありがとうございます。

 


「ここを見てほしい」という
ポイントはありますか?

 

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PHAETON
テテリアの大西さんのインタビュー中で「紅茶の赤を見てほしい」というお話がありました。田中さんにとってお菓子で「ここを見てほしい」というところもあったりするんでしょうか。
créa-pâ 田中 博子
鮮度かなあ。
PHAETON
鮮度ですか?
créa-pâ 田中 博子
やっぱり焼きたて、お客様の口に入るまでの。やっぱり世の中で買えるお菓子っていうのは作ってからお客様の口に入るまでの時間で、段々劣化していくんですよね。なので、極力新鮮なもの、だから新鮮さをこう、見て判断して欲しい・・難しいか(笑)。

お菓子って加工しているから野菜とか魚みたいなピチっとした感じはなかなか受けられないかもしれないですけど、美味しいお菓子っていうのはフレッシュ・・フルーツを使っているとかいう意味ではなくて。
PHAETON
出来あがった瞬間が100%ということなんでしょうか。
créa-pâ 田中 博子
そうじゃないお菓子もあるんですよね。そうですね、寝かせて美味しいお菓子にしても、やっぱり美味しい間っていうのはありますよね。・・ちょっとまとまらないかな。
PHAETON
普通のお菓子の賞味期限ということではなくて、「そのお菓子の一番美味しい時間」を狙って食べて欲しい、ということですよね。

 

créa-pâ 田中 博子
それは作り手のわがままなのでね、
なかなかうまくいかいですけど(笑)。
PHAETON
だからこそ、
クレアパの田中さんの
お菓子をどうしても食べたい、
という人が絶えないわけですね。
créa-pâ 田中 博子
だから私が心がけているのは「お菓子屋さんじゃないお菓子」。なので、その少量生産でやっている理由っていうのは、そういう新鮮な、美味しいうちに届けたいから。やっぱり「買えないものをお届けしたい」っていうのはありますね。
PHAETON
食べた人にしか
わからないことですが、
本当にそうですね。
créa-pâ 田中 博子
買っていただいているんですけどね(笑)。
一般的に買えないものをってことですね。
PHAETON
普段は手に入らないということですね(笑)
créa-pâ 田中 博子
食べてハッとして欲しいですね。
PHAETON
オンラインストアも常にSOLD OUTで、
みなさん本当に次はいつ食べられるのか
楽しみに待っているわけですね。
créa-pâ 田中 博子
もうちょっと頑張ってね、
スタッフを増やしていっぱい
作ればいいんでしょうけどね。
ちょっと追いついていない
ところも正直ありますけど。
PHAETON
もしそうなった場合は、
「田中さんのお菓子」
というところから
少し離れてしまうような・・
créa-pâ 田中 博子
少し変わってしまうかもしれませんね。だからそれは、勇気が必要で。スタッフにある程度まかせるとか、そういう形が出てくるわけですよね。難しいですよね。なのでそうじゃない範囲で続けていきたいなと思っています。
PHAETON
PHAETONのイベントということで、初めてcrea-paの田中さんの
お菓子に出会ってファンになられた方も多くいらっしゃるのですが、
créa-pâ 田中 博子
ありがとうございます。
PHAETON
ご本人を目の前にして、
最高の鮮度でこのお菓子を
体験できるという
空間があることは幸せですね。
créa-pâ 田中 博子
今日の会(TEA WORKSHOP & DESSERT PARTY Vol.3 at PHAETON)は私にとっても特別で、いつも私はお菓子作りを教えている仕事が大半なんです。なので、大西さんのレシピと私のお菓子。お菓子のレッスンはしませんが、私にとっても新鮮な、大西さんのレクチャーを聴きながらお菓子を用意して、お客さんもすごく開放的なPHAETONの贅沢な空間でリラックスしながら楽しんでもらえますよね。
PHAETON
本当にこの環境で、
お菓子を一口いただくだけで、
幸せな気持ちになれます。
créa-pâ 田中 博子
甘いものには、リラックスさせたり、癒す力がありますね。
PHAETON
最高のお菓子と
最高の紅茶がある
素晴らしい時間でした。
créa-pâ 田中 博子
コラボレーションの意味が、本当にあると思います。飲み物のプロの方と一緒に、こうやってお客様に召し上がっていただくということにも。
PHAETON
途中、大西さんとセッションのように「こういうものにはこういうものを合わせると良いよね」と盛り上がっていらっしゃるのをお見掛けしましたが、やはり何か新しい発見なども?
créa-pâ 田中 博子
そうですね、私は大西さんの紅茶の・・本当にセンスがいいと思います。なんというか、うまく表現できないですけど(笑)。今日も薫香の紅茶を実演されていたり。大西さんのカモミールミルクティーですとか、ハイビスカスのルビーティーとか大好きなんですけど、本当にセンスがいいなあと思うんですよ。そんな、普段はテテリアの紅茶を飲みながらも感じつつ、今日がある。さらに何か発見というか驚きがありました。
 
 
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今からお菓子を始めようという方へ
一言アドバイスをお願いします。

 

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créa-pâ 田中 博子
一回作りたいものを作ったとしますと、たまたま上手にできる場合と、大失敗する場合、もしくはまあまあ美味しいものっていうのができることがあると思うんですが、何回か作っていただきたいですね。
PHAETON
全く同じものを?
créa-pâ 田中 博子
同じものを。そうすると、またさらのそのお菓子の良さを発見すると思うし、違う美味しさが現れてきたりもありますし。なので色んなものを作るよりも、私は同じお菓子を最低3回は作っていただいたらいいかなと思います。
PHAETON
なるほど、何度も作ることで
わかることがあるわけですね。
ありがとうございます。

ジャムの本

 

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PHAETON
拝読させていただきました。
本当に充実の内容で、
ジャムのことが全部
書いてあるのではないか、
と思うほどでした。
créa-pâ 田中 博子
「こんなに載せて良いの?」
って言われるんですよ(笑)。
PHAETON
あの1冊分だけで
3冊は本が出せそうです(笑)。
créa-pâ 田中 博子
そうそうそう(笑)。本当に盛りだくさんで。あの本を作るのに2年かかっているんです。とっても贅沢に仕事をさせてもらいました。教科書みたいな、1冊家にあったら、これがあればいいって思うぐらいの本を作りたかったんですよね。
PHAETON
その通りの本に仕上がっていました。
créa-pâ 田中 博子
この本は、韓国語と台湾語と、あと来年は中国語も出ます。なので、英語圏・・フランスは出ないかもしれないけど、色んな言語に訳されるというのがすごく嬉しくって。違う国で、同じいちごジャムでも違う味になるでしょうし。

ジャムの良さってフルーツと砂糖があって、あとはちょっとの酸味にレモンがあれば、できますよね。大したお道具がなくても。なので、お菓子よりも、チャレンジしやすいし、楽しめますよね。

作ってるときの香りが、家中に立ち込める感じが、なにかアロマというか旬の香りが香ることによってリラックスしたりすると思うんです。なので、たまにジャムを作ることは、リラックス効果みたいなこともあると思います。
 
 
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▶︎「ジャムの本」
PHAETONでの取り扱い分に、
記念として田中さんの直筆サインを
入れていただきました。
 
 
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PHAETON
先ほどの話で言いますと、
ジャムを一年通して何度も
作ることでも意味がありそうですね。
créa-pâ 田中 博子
そうですね。毎年いちごジャムしか作らない、っていうのもすごく素敵なことだと思いますし。フルーツが主体ですから、毎年同じものができるとも限らないですしね。
PHAETON
人気の栗ジャムも全てご自身で仕込まれているのでしょうか。
créa-pâ 田中 博子
私の大好きな栗農家さんから、購入させていただいて、それを自分でゆでて、剥いていきます。これも全部ジャムの本に載っています。配合も全く同じです。何も隠し事ないので(笑)。

でも、1kgから600gしかとれないんですよ。だからすごく大変ですね。たくさん剥いても減っちゃうから。大変なんですけど、みなさん・・

私、ジャムを100種類以上作っているんですが、一番人気です。だから栗ジャムは「みなさんのリクエストに応えよう!」って気持ちで、今年も100kg分は作りました。
PHAETON
すごい量ですね!
しかしこれもまた、
あっと言う間に無くなるんでしょうね。

ありがとうございました。
 
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teteria 大西 進 Interview|TEA WORKSHOP & DESSERT PARTY Vol.3 at PHAETON

teteria SUSUMU ONISHI

Interview
teteria SUSUMU ONISHI

2017. 10/28sat・29sun
TEA WORKSHOP &DESSERT PARTY Vol.3
美味しい紅茶とお菓子の時間

テテリア 大西 進  at PHAETON

スモークシナモンティーの誕生秘話

TEA WORKSHOP
 
TEA WORKSHOP
 
TEA WORKSHOP
PHAETON
スモークの紅茶の
誕生秘話があるとお聞きしたのですが、
どの様にして誕生したのでしょうか?
teteria 大西 進
そう、なんて言うんですかね。スモークティーに至るまでは、2年くらい前に、こちら(PHAETON)に来た時にですね、皆さんがシガーとかパイプを嗜んていたんですよね。それで、その風景がすごく良かった。格好いいなと。煙の揺れる感じとか、その男っぽさとか。女の人も好きな人いると思うんですけど、わりとこう男っぽさってあるじゃないですか。その煙の揺れる不安定なふわっとした感じとか風になびいてしまう不確かさみたいな、そういうのが煙から感じるわけです。

それで、弱さであり、強さであり、みたいなものが煙にある。そういう風景がまず良かった。いいなと思ったっていうのと、何か紅茶と楽しめないか、というのがありました。で、2、3年前に来てくださったお客様が、こう、みなさん格好いいじゃないですか。洒落ていて。洋服とか、表情も。こういうイベントに参加してくださる方の立ち振る舞いとか、すごく格好良かったんですよね。紅茶ってどっちかっていうと女性の飲みもの的なイメージがあるじゃないですか。
PHAETON
そうですね。
ステレオタイプなイメージがあります。
teteria 大西 進
それで、その時はそういう格好いい人に「飲んでもらっているな」っていう感じがしたんですよ。「飲んでもらっちゃってる」な、と。いつか、こういう格好いい感じで過ごしている方に、似合うような、寄り添うような紅茶が出せたらいいなっていうのを思っていて。そこに、その辺がくっついてこの煙の雰囲気っていうのが、皆さんに合っていたし、ちょっと面白いし、作っても楽しいし。またそんなのをね、家でやってもらえたら、楽しいなと。そんなところから始まりました。

それで、このシナモンというのがすごく甘いんですよ。その甘さと紅茶の味との合わさったもの。「スモークシナモンティー」って呼んでるんですけど。紅茶って、葉そのものの香味、味わいのものと、フレーバーティーっていう香料をつけたがお茶があるんです。その2種類があって、僕はそのままの味の方をずっと飲んでいて、香り付けをした方は、あんまり必要としていなかったんです。

どうせ飲むんだったらそのままの香りがある方が好きなんですよ。で、そうやってきたんですけども、このスモーキーな仕上がりのお茶っていうのが、古い中国の紅茶があるんですけど、その紅茶っていうのは乾燥させるときに松の木で燻すんですよ。その煙が出来上がった茶葉にまわって、その葉っぱに、松の木の燻製の香りが入るんです。「ラプサン・スーチョン」って言うんですけど。ちょっと正露丸みたいな香りのするお茶です。

まあ、そこを目指していたわけでは無いんですけれど、その香料のお茶に対するアンサーとして、その、木を燃やして煙を出してお茶と一緒に閉じ込めて楽しむ。そういうお茶が合致したというか。古いフレーバーティーにつながっていくっていう。ちょっと意味わかんないかもしれないですけど。笑
 
引用:現代紅茶用語辞典

正山小種|ラプサン スーチョン|Lapsang Souchong
中国福建省崇安で生産された正山小種紅茶。形状外観は粗いが、カップ水色は紅色で、こく味があり、松の煙香が強い特殊な紅茶。1840年のアヘン戦争の直後、中国社会は混乱し、崇安県の銘茶「武夷山の岩茶」の生産が激減したため、「偽岩茶」が出回った。やがてイギリス市場で充分に発酵させた紅茶の需要が集中したため、揉捻、発酵、乾燥を終えたあとで、さらに茶葉を竹製の篩のなかに入れ、そのまま木の桟につるして、その下で松柏の木を燃やして燻煙し、熱で再乾燥(中国独自の熱発酵)させた小種紅茶が、武夷岩茶の変形として誕生した。
PHAETON
いえ、すごいことです。
teteria 大西 進
結果そうなっちゃったんです。素材を求めていたら、そっちに近くなっちゃったんです。一番最初のところに近くなっちゃったんです。
PHAETON
ある意味、
紅茶が誕生して間も無い頃の
一番プレーンな紅茶に
辿りついてしまったわけですね。
teteria 大西 進
そうかもしれない、というところがありますね。それで、この煙の景色っていうのと、皆さんの格好よさみたいなものが、割と近い所にあると思っていて。今煙って生活から離れていってるじゃないですか。
PHAETON
そうですね。
teteria 大西 進
家の中ではもうあんまりないですし、BBQでもしないとね、火も使わないし。でもね、スモークの、そういう煙の魅力ってあると思うんですよ。なんかもっとこう、原始的な。
PHAETON
感覚に訴えるようなもの、でしょうか。
teteria 大西 進
そうそう、「おぉ〜」みたいな。やっぱり好きだし、焼いたものとかスモークサーモンとかもそうですし。ちょっと煙のまわった肉とかも美味しいですよね。タバコもやっぱり、葉巻も。煙がまわるっていうものに対して僕たちは、どこかで、根源的な所で魅力を感じているはずなんです。でも生活からはどんどん遠ざかっているので、そこに「この紅茶」です。
PHAETON
一石を投じられた感じがします。
teteria 大西 進
とにかく楽しい。
グラスの中でゆらめく
煙を見ているのは、
本当にいいですね。
PHAETON
本当に美しいですね。
初めて拝見したときは衝撃でした。
teteria 大西 進
ああいう景色、
いいですよね。
PHAETON
煙と一緒になることで、
その一瞬しか見られない景色が、
色以外にもまた生まれたわけですね。
teteria 大西 進
そうですね!そうそうそう。そういうことです。「見て欲しい」ってところが、あるんですよね。注目して欲しいっていうとあれなんですけど。やっぱり見せたいですよね。そういう部分では、煙を使って、楽しんでみて欲しいですね。
PHAETON
誕生のルーツがPHAETONにあった、というのは嬉しいですね。飲食のものでは味の話に集中しがちですが、その「見せたい」ということが・・
teteria 大西 進
そうそう。あるんですよ。「見せたい」んです。色とか。白い器が好きなんですけど、紅茶の赤が綺麗にうつるんですよ。そのための白。
PHAETON
instagramなどで、「この器にはこの紅茶がいい」と書いていらっしゃることがありますが、やっぱり器を買われる時にはそういう想像を膨らませて選んでらっしゃるんでしょうか。
teteria 大西 進
そうですね。やっぱりカップに関しては紅茶が映えることが第一で。紅茶がメインで。カップがあることでそれが引き立つというか。そういうカップが大好きですね。
PHAETON
そこはやはり
インスピレーションでしょうか。
「このメーカーのこのカップがいい」
ということではなく。
teteria 大西 進
あ、単純にあるんですよ。そういう法則が。縦長のカップだとどす黒く見えちゃうんです。開いているカップだと、光が入るので、赤く見えるんです。なので、こういう感じの平たい口の開いたティーカップなんです。脈々と美しい姿を見せてくれているヨーロッパの、いわゆるティーカップとか、ああいうのは本当に綺麗に見えるんですけど、いかんせん僕たちの生活の中にそれがしっくりこないんですよね。そこだけ英国風というか、それが好きな人はいんですけど、そこだけ急に柄物の食器っていうのはちょっとあんまり、自分にはのれないところがあって。
PHAETON
そういう意味での
「もっと生活に寄り添った紅茶」
があってもいい
ということなんですね。
teteria 大西 進
そうですそうです。
僕たちの生活に合ってる
紅茶を飲みたいですよね。
PHAETON
「紅茶といえばこんなイメージ」
というものが出来上がっていますしね。
teteria 大西 進
もちろんそれも良くて、美味しさもあるし、すごく理にかなってる所があって。あの「ご婦人のティーセット」みたいなものがあって、実際保温力とか、色の映え方とかも、本当に計算されているので完璧に出来上がっているんですけど、その完璧な世界に自分は入れなかったので。

じゃあもっと違う見せ方とか、自分たちの生活に合うような紅茶の形っていうのをやっぱりこう発見していかないとダメですよね。なのでなるべく、そうなるようにやってます。
PHAETON
自分たちに必要なものが
無いから作ったわけですね。
teteria 大西 進
そうなんです。たまたま自分がそこ入らなかったので、自分なりの紅茶を自由に楽しんでいる、って感じですかね。でもまだ自分だけが楽しんでいる感じなので、なるべくこう皆さんと一緒に、飲んでもらいたいですよね。なんか男の人が飲んでいてもサマになるような。女性が飲んでいてサマになるようなものって沢山あるんですけど、やっぱり一緒に楽しんで欲しいので。一緒に飲めるような。美味しい紅茶を楽しみたいですよね。
PHAETON
大西さんがその世界を
こうして作ってくださったので、
非常に飛び込みやすくなっています。
teteria 大西 進
本当ですか?
ありがとうございます。
PHAETON
自分で淹れると失敗して
渋くなってしまうこともありますが、
紅茶を自分で楽しめることが
嬉しいですよね。
teteria 大西 進
「渋い」っていうのもいいんですよ。「渋い」って言葉があるじゃないですか。その渋さの構造っていうのが、あってですね。甘いっていうのは、いい悪いの話じゃないですよ?媚びさせるってことなんですよね。渋いっていうのは真逆の、独りで立つってことなんですよ。そういうなんか昔の言葉でね、今はあんまり言わないかもしれないけど、「あの人すごい渋い」って言いますよね。そういう人って甘えが無いじゃないですか。
PHAETON
自分に厳しい人、
といいますか。
teteria 大西 進
そうそう。そういう言葉なんですよ。もともとは。「その「渋み」っていうのは、甘さの反対にあるようなものを持った飲み物なんです。紅茶っていうのは。これは「苦い」とも違うし、「酸っぱい」とも違う。「渋み」っていうのはそのそういう雰囲気をまとった飲み物なんです。なのでやっぱり昔ながらの「渋いなあ」という感じの人にも紅茶を楽しんでもらいたいですよね。味も寄り添っていくものだと思うので。
PHAETON
「渋い」楽しみ方もある、
ということですね。
teteria 大西 進
そうなんです。甘いものももちろん美味しいですよ。それでそれを知りつつ、先に甘さを経験した後の渋みっていうのもあるので、そこを楽しみたいですよね。僕も甘いものとか、甘い飲み物が大好きだった時もあるんですけど、今も作りますけど、そうじゃない飲み物の良さ、その渋さっていうのは、飲んだあとに爽快感を生むので、すっきりするじゃないですか。そこが魅力の一つですよね。飲み終わったあとに、すっきり。

紅茶に季節はありますか?

TEA WORKSHOP
teteria 大西 進
そうですね、単純に採れる季節が違う、ということですね。春摘みと夏摘みと秋摘みと冬摘み、というのがあります。冬は少ないですけどね。その採れる時期で、葉っぱの生育が違うので、作ってる所の気候で、温度が高い低いで、発酵が進む進まないとか、そういう色んな要素があってその季節ごとの紅茶っていうのはあります。

摘む時期によって味は全然違います。芳香も違って、これが同じ茶園で作ったお茶なんだっていうくらい違うんです。
PHAETON
同じ茶葉でそういう
違いが出るんでしょうか?
teteria 大西 進
そうなんです。時期で変わるんです。
春のお茶が出たら摘みますよね。
しばらくするとそこに、
2回目の葉っぱがのびてくるんですよ。
PHAETON
パッケージに書いてある
ファーストとかセカンドとかいうのが、
その時期を指しているわけですね。
teteria 大西 進
そういうことです。だから、ファーストフラッシュが春摘み、セカンドフラッシュが夏摘みです。それからまた時期が経つと新しい葉が生えてきて、それを摘む、という感じで。日本茶でいう、一番茶、二番茶のような感じですね。それで、味違いますし、それともまた関係なくその季節で飲みたい紅茶も変わってきますし。5月ぐらいから冷たいお茶が美味しくなってきますよね。夏は本当にほぼアイスティー。熱いが好きなひとはホットで飲むんですけど、そこのミントとかね。入れてちょっと清涼感を高めたりとか。そういう風にして季節ごとに変わってきますね。

9月10月ぐらいになるとあったかいお茶が飲みたいのでホットに変わって、もう少し秋冬になってくると、今度はミルクたっぷり入って、やわらかな飲み物でぬくぬくしながら飲むっていう感じに変わってきます。秋になると焼き菓子とかも美味しくなってくるので、そうすると、人によってはあったかいミルクティーで一緒に食べたいとか、あったかいストレートで飲みたいとか、そんな感じで、そういう違いもあります。

なので、やっぱり紅茶に季節はあって、季節で「飲みたいものが変わる」ので、飲みたい気持ちに合わせて色々淹れていくと楽しいと思います。
PHAETON
なるほど。そうすると、まずはteteriaで大西さんが販売開始される紅茶を順に淹れていけば、1年を通して季節の旬の紅茶が楽しめるわけですね。あとは自分の気持ちにあった紅茶を飲む、という形で。
teteria 大西 進
そういう感じにはなっていますね。あとは、「季節を越える」っていう楽しみもあります。真冬に青々とした春摘みの茶葉を飲むと、やっぱり春のことを思い出すんですよね。記憶装置なんです。一つの。

その緑色の、春摘みって緑色っぽいんですけど、それがポットの中でふわっと広がっていくと、その青々しさから春のことを思い出して、春の思い出が蘇ったり。そういうものですね。夏でも春でも、お茶って生の葉っぱを乾燥させてもんだりして加工して乾燥させるんですけど、そうするとそこで葉っぱの時間が止まるわけじゃ無いですか。
PHAETON
閉じ込められるわけですね。
teteria 大西 進
閉じ込められます。そこに、シーズンが変わって、自分の手元に届いて、お湯を注ぐと、また葉っぱに水がもどってふわっと開くんですよ。そこはやっぱり春のものは春の味が、そこでまた取り戻すというか、そういう楽しみもありますよね。
PHAETON
大西さんのお話は
色まで思い浮かぶようです。
雪解けで芽ぶくイメージですね。
teteria 大西 進
そうなんです。全く微動だにしていなかった、冬眠していたお茶の木が、やっぱり力を出してくるんですよ。春って寒いので、ちょっとしか(葉が)出ないんですよ。だから収量が少なくて、そのちょっと出たのを摘むから春は高級品なんです。元々の量が少ないから。
PHAETON
納得ですね。紅茶の味と香りが
「記憶装置」というのも、
気持ちを切り替えたい時に
役立ちそうですね。
teteria 大西 進
だからあれですよ、好きな女の子がいたらですね、ある紅茶を淹れるじゃないですか。で、「また会いたいな」とか思う時に、その紅茶を淹れると、その時の思い出とかがですね、葉っぱと一緒に開いてくるんですよ。笑
PHAETON
teteria 大西 進
そういう、
想起させる、思わせる、
そういう装置でもありますね。
PHAETON
PHAETONの店内では、フレグランスなどの香りがするのですが、再来店された際にまた香りを感じた時に、前回来店された時のことを思い出すという話を聞きますね。
teteria 大西 進
記憶と香りってすごく結びついているみたいで。20年ぐらい前に、すごく好きな子がいて。付き合っていたんですけど。その子のシャンプーがビダルサスーンだったんですよ。あの頃おしゃれな女の子はみんなビダルサスーンでしたね。それで別れた後にね〜、すれ違う女の子の香りがビダルサスーンが入ってくると、すごく思い出しちゃって。切なくて。笑
PHAETON
teteria 大西 進
だから香りと、記憶は紐付けされていて、それで香りと一緒に思い出が入ってくるんですよ。なので、お茶の香りとか、そういうもので重要な記憶を結びつけておけば、いつでもその思い出を呼び出せるわけですね。
PHAETON
紅茶で自分の
記憶のスイッチを
入れられるんですね。
teteria 大西 進
紅茶には、
そういうところがあります。

( PHAETON 坂矢 )現れる
SAKAYA
それはちょっと
盛り過ぎじゃないですか?
teteria 大西 進
ちょっと・・
盛り過ぎましたね。笑
SAKAYA
盛り過ぎましたね。笑
PHAETON
teteria 大西 進
坂矢さんが来るの
見えちゃったから。笑
SAKAYA
あはは!笑
PHAETON
teteria 大西 進
ちょっと
盛ったところがあります。
PHAETON
いえ、良いお話を
たくさん聞かせていただきました。
SAKAYA
これ全部ハッタリですから。
teteria 大西 進
ええ、全部ハッタリです。
teteria 大西 進
一同 笑
 
 

 

 


 

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Interview
teteria SUSUMU ONISHI

2017. 10/28sat・29sun
TEA WORKSHOP &DESSERT PARTY Vol.3
美味しい紅茶とお菓子の時間

テテリア 大西 進  at PHAETON

TEA WORKSHOP
PHAETON
まずは、大西さんの自己紹介をお願い致します。
teteria 大西 進
自己紹介ですか?
PHAETON
はい。定型の紹介文だけでは見えない部分、つまり実際にお会いした時の印象が、自己紹介していただくことで大西さんのお人柄がもっと伝わるのではないかと思いまして。
teteria 大西 進
なるほど、わかりました。
 
テテリアの大西です。紅茶の茶葉の販売と、各種イベント・紅茶教室などをやっています。1976年生まれ。41歳です。(2017年10月27日現在)一番最初に紅茶に興味を持ったのは、イギリスの探偵小説を読んでいて、そこから始まりました。それが中学生ぐらいの時で、それから高校生になって喫茶店に行くようになり、そこで働くお姉さんのことが好きになっちゃって、毎週通うようになって(笑)。コーヒーが飲めなかったので、紅茶を飲む様になった、というのが紅茶との出会いです。
 
と、こんな感じですかね。
PHAETON
ありがとうございます。
喫茶店のエピソードも掲載してよろしいでしょうか?笑
teteria 大西 進
どうぞどうぞ、有名なエピソードなので。笑

紅茶の一番の魅力

TEA WORKSHOP
PHAETON
ありがとうございます。
それでは、ひとつめの質問になります。
「紅茶の一番の魅力」はなんでしょうか?
teteria 大西 進
「色」ですね。赤い色は、紅茶独特なんです。きれいなクリアな赤い色を見るたびに本当にハッとしますね。それが生活の中にあるというのが、すごく刺激になります。
PHAETON
それはやはり、
茶葉によって全然表情が
違うのでしょうか。
teteria 大西 進
そうです。淡いオレンジから濃いオレンジ、真紅、黒っぽい感じの茶色のグラデーションまでズラッととあるんですけど、それもお好みですよね。僕はこう赤い綺麗な色がパーンとカップの中に見えると、グッときますね。
PHAETON
いつも大西さんのinstagramに
投稿されている紅茶のお写真は、
本当に宝石のように色鮮やかですね。
teteria 大西 進
なるべく綺麗に
見えるようにしていますから。笑
PHAETON
昨年のイベント紹介の
ポストカードに使わせていただいた
紅茶のお写真も本当に
赤とピンクが美しかったです。
teteria 大西 進
そうなんですよ〜。「紅茶を見て欲しい」というのがあるので、なにかその「紅茶とそうでないものの境界線みたいなところ」を写真に関してはですが、そういうのを意識してます。
PHAETON
これが仮にコーヒーだと
黒っぽいカラーだけになりますね。
teteria 大西 進
そうですね、黒と、
あとラテアートですか。
ラテアートはすごくいいですね。
PHAETON
ラテアートが
お好きなんでしょうか?
teteria 大西 進
はじめは何とも思って
なかったんですけど、ほらあれは
「コーヒーであることのサイン」
じゃないですか。
PHAETON
なるほど。
teteria 大西 進
テーブルの上にカップが1つ2つあって、その上にラテアートが載っていたら、それは「コーヒーのシーン」なんです。何の説明もいらない。それはすごいことだったな、と思って。それ以外の飲み物ってそういうことやらないじゃないですか?抹茶とかまあ、派生しているものはありますが。ああいうのが、なぜアートなのかな、と最初は思っていたんですけど、逆の意味でいくと、サインとして確立させたなと。
PHAETON
描いてある絵ではなく、
「ラテアートのある風景」
ということでしょうか。
teteria 大西 進
そう、あれが置いてあるシーンが
「コーヒーのシーン」なんです。無言でも。

紅茶にはそういうのがないので、
悔しい思いをしました。

あれ、何の話してたんでしたっけ?
PHAETON
紅茶の魅力の話ですね。笑
teteria 大西 進
そうでした。
紅茶の色ですね〜。笑。
PHAETON
大西さんの紅茶の中にも、カップの上にモコモコした泡がのせられたものがありますが、あれはそういう意味で対抗して作られたのででしょうか?
teteria 大西 進
・・と、いうわけでもないんですよ。モコモコのものは、泡とか、ふわっとしたものは濃い味の緩衝材になるんですよ。なので、紅茶の、ミルクティーとかだと強い味になるんですけど、その味の一歩前にふわっとした何かこう緩衝材が入ってからお茶が入る。そういう(紅茶の)構成として使っています。なので、ふわっとした味の下には、強い紅茶があり、それが合わさって滑らかになる設計になっているんですよ。
PHAETON
紅茶にも設計があるんですね。
teteria 大西 進
そう、設計というか構成があるんですよ。
どういう順序で入っていくか、
それでまったく味の感じが違うので。
PHAETON
ということは、
同じ素材の組み合わせでも、
構成を変更すれば・・
teteria 大西 進
そう、また違うんです。牛乳の多さとか、どの素材ががメインかってことにもよるんですが、牛乳を最後の印象に残すのと、紅茶を最後に残すのと、というのはありますね。
PHAETON
単純に入れる素材の
順番を変えたりなどでも
変わるのでしょうか?
teteria 大西 進
そうですね、
あと、素材の量の関係も。

まあとにかく、
色を見て欲しいですね。
紅茶に関しては。
PHAETON
色を楽しめる飲み物
というのはあまりないですね。
それこそ、紅茶でしか
見られない色がたくさんあります。
teteria 大西 進
紅茶が、赤色に関してはやっぱり秀でている感じがしますね。琥珀色から赤色まで。いろいろ揃ってますね。ワークショップではぜひ、その赤色を楽しんでください。

紅茶初心者へ一言アドバイスを

TEA WORKSHOP
PHAETON
紅茶の絵本を拝読させていただきました。とても楽しくてわかりやすく、紅茶を始める方にとってのバイブルになりそうです。これから紅茶を始める方に向けて一言アドバイスがあればお願いします。
teteria 大西 進
いい紅茶、質のいい紅茶を飲んで欲しいですね。始めるにしても。何にしても。それはもう慣れてるとか慣れてないとか素人とか玄人とか関係なくて。何にしろ良いと言われているものは綺麗な味がするので。そういうものから、良い茶葉から始めて欲しいですね。
PHAETON
それは美味しい紅茶屋さんに行った方が良いのでしょうか。茶葉を選んで自分で淹れる前に、体験しに行った方が良いでしょうか?
teteria 大西 進
それもそうですよね。
そうなのかなー。
PHAETON
自分で淹れると、
やっぱり上手に淹れられない
可能性もありますし。
teteria 大西 進
専門で取り扱ってるところに
行ってもらって、
一度楽しんでもらうと
いいかもしれませんね。
PHAETON
大西さんのように
完全に紅茶専門でやってらっしゃる
方はあまり多くないのでしょうか?
teteria 大西 進
そうですね、でも大体、県や市に1つぐらいは紅茶専門店があるので。ただ、そのお店によって、趣味がわりとカントリーな感じとか、そういうところも多いので、自分の行きたいお店と趣味が合うかどうか、というのは難しいところかもしれませんね。そういう良いお店との出会いがあるといいですけどね。紅茶との出会いがどこかにあると良いですね。
PHAETON
大西さんが常に
「ここで紅茶を淹れています」
というスポットはあるのでしょうか?
teteria 大西 進
それは特になくて。お店もないので、アトリエがあるだけで。お店さんに茶葉だけを卸しているっていう感じですかね。イベントとかでは淹れにいきますけど。
PHAETON
そういう意味では、
イベントで大西さんに
淹れていただけるというのは
かなり貴重な体験ですね。
teteria 大西 進
いや〜、もうこちらの方が貴重な時間として捉えています。直接人と会って話をしながら淹れるのが好きなので。そういう時間ってほんとないじゃないですか。いつも一人で仕事をしているので。だからもう、すごい楽しみでもあり、緊張感もあるっていう。やっぱり楽しいですね。飲んでもらうっていうことが。
PHAETON
元々はデモンストレーションを
行うことが前提で
紅茶教室を始められたんでしょうか?
teteria 大西 進
ちょっと違いますけど、ライブみたいなもので、実際淹れるところを見てもらうことが一番大事で、あんなに簡単でいいんだとか、そこが大事なんだとか、何かこうヒントになるかもしれない。僕も紅茶を淹れるのが上手な人の手を見て覚えたので、そういう体感をするっていうか、目の前で見るっていうことにヒントがいっぱいありますね。
PHAETON
目で覚えた方が
良いということですね。
teteria 大西 進
そうそう、そうなんですよ。あとはもう淹れた回数だけ。あの宮本武蔵が、3年と10年とっていうのがあって、剣の素振りを千日やる、万日やる、それを通して上達していく、みたいなものがあるんですよ。そのためには3年ぐらいかかるっていうので、毎日日々続けることで形が出来ていくっていう。

紅茶で言えば毎日紅茶を、3年とは言いませんが、1ヶ月2ヶ月、毎日毎朝紅茶を素振りのように淹れ続けて飲んでいくと、100回淹れた後と、1回目とでは全然違う紅茶になっているので。それを地道に取りに行くというか「迎えに行く」って言ってるんですけど。「味を迎えに行く」と美味しさを感じますね。
PHAETON
「味を迎えに行く」

素敵な言葉ですね。
teteria 大西 進
ええ、何しろね、(毎日淹れないと)やってこないですからね。探しに行かないと無いし、普通に生活していて美味しい紅茶が飛び込んでくるっていうこともまず無いですから。やっぱり欲しいものを、それを欲することがあれば「迎えに行く」と、いつも思ってますね。それで、やってみる。何度も何度もやってみると。美味いとか不味いとか関係なく、回数をやっていくといいと思います。
PHAETON
ありがとうございます。

 

 後 編 ▶︎

 

PHAETON SMART CLOTHES -ECLUSIVE, SMART NEW DESIGNS and OLD FAVORITES-
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