1940年、カプリ島の修道院長は古文書の中にある“不思議な香りの水”の話に興味を惹かれ、ローマ法王のお許しを得て、ピエモンテの科学者に協力を求めました。そして、伝説の香りを再現することに成功しカプリ島に誕生したのが、世界で一番小さな香水製造所 「カルトゥージア(修道院の意味)」なのです。
南イタリアのリゾート地、カプリ島。「青の洞窟」は世界的にも有名です。
美しい景色が広がる島は古代ローマ皇帝にも愛され「地中海の宝石」とも呼ばれるほど。
そんな美しい島に生育する香り高い花々や、果実、ハーブといった天然香料のみを用いて、現在でも古来のレシピ通りに作られている「カルトゥージア」の香りたち。完全な限定生産を守り抜きながら受け継がれてきた香水は、驚くべきことに2002年まで、イタリア国内でさえ流通していなかったカプリ島門外不出のフレグランスだったのです。
ところで、修道長が見つけた“不思議な香りの水”とはどのようなものだったのでしょうか?古文書にはこんなストーリーが記されています。
1380年のある日、サンジャコモの修道院は、当時ナポリを支配していた
アンジュー家のジョヴァンナ王妃がカプリ島を訪れるという突然の知らせを受け
島中の最も美しい花々を生けて王妃を歓迎しました。
3日間の滞在を経て王妃が帰られたのち、飾り付けた花々を片付け用とした修道院長は
その花器から神秘的な甘い香りが漂っていることに気がついたのです。
さっそく修道院内の錬金術師に研究させたところ、その香はカプリ島に自生する植物
“ガロファノ・シルヴェストレ”が発していることが解りました。
この不思議な水がカプリ島最初の香水になったのです。
“不思議な香りの水”の正体は、王妃を歓迎するために美しく飾られた花々がきっかけとなって生まれた香水。
その神秘的でいてどこか懐かしい香りたちは、カプリ島の人々、そして世界の人々を魅了していきます。
香りが好きだから
自分自身を表現するモノとして
気分転換やリラックスするため
モテるため、、、etc
香水を使う理由は様々です。そして“自分のため”の理由がほとんどです。
もちろん、それが香水を使う醍醐味だと思います。
しかし、時には“相手のため”を想像して香水を使うことも、新しい香りの世界の扉を開く鍵になるのかもしれません。
これから会う人のことを考えて纏う香りを選ぶ。また、相手に贈る香りを選ぶ。
香り好きなアナタだからこそ、周りの大切な人々を笑顔にするエッセンスに香りを選んでみてはいかがですか?
カルトゥージアの神秘的でいてどこか懐かしい香りは、アナタの相手を思う気持ちにそっと寄り添ってくれることでしょう。