NB

New Balance

ニューバランス (英: New Balance) はアメリカのマサチューセッツ州ボストン市に本社を置くスポーツシューズメーカーである。 略称はNB。

 

1906年、当時33歳のイギリス移民のウィリアム・J・ライリーは、世界初のアーチサポートインソールの製造メーカーとしてNew Balanceを設立。その後、インソールの技術を基に矯正靴の製造を始めた。1930年代にはカスタムメイドのランニングシューズの製造を開始し、1960年には、ウィズ(足囲)でもサイズ選択が可能な「ウィズサイジング」を世界で初めて採用したシューズを発売。以降ニューバランスシューズのサイズ選択の基本となっている。1972年にジェームス・S・デービスが買収し、現在のニューバランス社の体制を築いた。

 

Nの文字をあしらったデザインが特徴的であり、その履き心地は、ラルフ・ローレンが「雲の上を歩いているようだ」と絶賛したことでも有名である。

 


HISTORY

1906年、ボストンでアーチサポートインソールや
偏平足などを治す矯正靴の製造メーカーとして誕生。
社名の由来は、

 

 

履いた人に“新しい(new)バランス(balance)”感覚をもたらすこと

 

 

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足についての医療分野の専門知識や運動生理学に加えて、靴に対しての人間工学を熟知して初めて可能となる矯正靴。この蓄積されたノウハウを活かし、60年代にはカスタムメイドのランニングシューズの製造を開始。1972年には6名の従業員と日産36足の生産規模であったニューバランス社をジェームス・S・デービス(現New Balance Athletics Inc.取締役会長)が買取り、自ら理想のシューズを実現するために研究に参加し、革新的なシューズコンセプト「インステップレーシング」を確立させる。

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70年代後半には「インステップレーシング」を具現化したシューズを発表し、ランナーから絶大な支持を得る。これ以降、伝統的な技術を活かしなが、常に最新のテクノロジーを貪欲に取り込み、更なる進化を求めてシューズ開発を行っている。単なる機能性だけでなく、根本にある「理想を実現する」というポリシーからシューズを生み出す姿勢は、この先もきっと我々の期待を裏切らないことだろう。

 



Essence and tradition

 

ニューバランスは靴職人のこだわりと誇りを常に意識している。その実力は今となっては有名な話だが、イギリス・アメリカの靴職人のクラフトマンシップとチーム力に支えられている。設立当初から今も変わらず、腕の良い靴職人がシューズを手縫いで作り上げる。同業他社が国外でシューズを製造する中、ニューバランスは自ら作るこだわりを捨てず、現在アメリカで唯一のスポーツシューズを自社製造する会社となる。

 

ニューバランスの本拠地であるアメリカ工場は、ボストンの北部、ローレンスにある。MADE IN U.S.A.を掲げる990シリーズはこのローレンス工場から生み出されている。226名の職人が在籍し、一部のデジタル化された部分を除き、裁断/縫製/ソール圧着/検品に至るまで、全て人の手で今も変わらず製造している。

 

 


M990

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1000点満点中990点

On a scale of 1000 this shoe is a 990.”「1000点満点中990点に到達した」という性能の高さをアピールする広告や、当時では高額な価格設定が話題となり、1982年に堂々のデビューを飾る。技術に裏打ちされたシューズは、その高額さに見合うハイレベルのクッション性と安定性を誇っていた。

 

 

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オーソドックスなデザイン。ミッドソールは素材の異なる2層構造。M.C.D(モーション.コントロール.デバイス|踵部安定板)/Vibram(ビブラム社)製アウトソール/WOLVERINE(ウルヴァリン社)製ピッグスキンスウェードという当時でもダントツの充実仕様。Nマークは通称「デカN」。縁取り加工がないスムースレザー仕上げ。縁取りがない為、Nが太く見える分他のモデルに比べると野暮ったい印象。この頃のスニーカーにしては珍しくミッドソールが厚めの設計。アウトソールのラバーが分厚く耐久性は申し分なし。縁がせり上がった深さのあるカップインソールを採用している為、踵から土踏まずにかけてのフィット感が抜群。

 

990v2

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2世代目の990v2はミッドソールにENCAPと、M998以降に採用された高機能クッショニング素材「ABZORB(アブゾーブ)」を搭載。マークは「チビN」となり、リフレクター仕様へ。特徴的なミッドソールのデザインが目を惹く。アウトソールは踵部に耐摩耗性に優れた「Ndurance(Nデュランス)」。90年代のハイテクスニーカー全盛期の影響のあるデザインになっているが、あくまで機能性重視で控えめにしているところがニューバランスらしい。

 

 

 

990v3

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1982年に初代M990が発売されてから数えて11代目となるモデルがMR993の後継となる「3代目」M990。アメリカ本国生産によるクラフトマンシップ・最新技術の粋を集め、ランニングシューズとしての高い要求に答えるパフォーマンスを実現。アップグレードされたクッション性・安定性・軽量性。モダンで機能性に長け、ファッションシーンともリンクした人気のモデルであり、新しいニューバランスの位置づけを獲得したと言えるモデル。

 

990v4

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そして今、目の前にある最新モデル990v4。
 

普遍的な人気を誇る990。常に前のモデルを超え進化させることは容易ではない。様々な分野で人気を博した990v3。この990v4においては990が持つオーセンティック部分を保ちながら、更なるパフォーマンスとファッション性の高いデザインに。プレミア感のあるMADE IN U.S.A.の「990v4」は、ノウハウが凝縮されたサポート性と安定性、最高峰のクッション性を誇るENCAPミッドソールを採用。フルマラソンに耐えうる機能性と高い通気性、360度再帰反射するエッジの効いた反射素材を採用したNマーク/爪先/踵など、ファッションにも広く対応できるような仕上がりとなっている。

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搭載機能 ・ABZORB
・ENCAP
・N durance
・ACTEVA LITE
アッパー素材 スエード/メッシュ
ソール素材 ブローンラバー/N durance
生産国 Made in USA

 


M998

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1000点満点中990点とニューバランス自らが広告をうったことで話題になった「M990」の後継として、1993年にデビューした「998」。ABZORBを初めて搭載し、衝撃吸収性能を更なる高みに到達させた傑作。先進テクノロジーと伝統デザインの融合を印象づけたヘリテイジモデルのUSA製復刻モデル。

NB998

オリジナルモデルを忠実に復刻。1993年に発売され「衝撃吸収、反発弾性」に特化した機能素材「ABZORB(アブゾーブ)」を「ソールユニット」に初めて搭載したイノベーションモデル。アッパー素材にヴルヴァリン社製「ピッグスエード」素材を採用。抜群の機能性とニューバランスらしいカラーリング。1982年より培ってきた99Xシリーズの普遍的デザインと性能、90年代のスニーカー黄金期の良さを兼ね備えたニューバランス史に残る一足。

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搭載機能 ・ABZORB
・ENCAP
・C-CAP
アッパー素材 スエード/メッシュ
ソール素材 ブローンラバー
生産国 Made in USA

 

 


 

M1500

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UKでしか作れない「M1500」

名作「M1500」をMade in U.K.の卓越したクラフトマンシップにより復刻。スニーカーフリークの間では定番スニーカーとして高い人気を誇り、その上品なルックスはブランドのなかでもラグジュアリーラインとして位置づけされる。英国フリンビー工場の “革靴作りに卓越した熟練職人” でなければ生産できない英国生産しか存在しないモデル。

 

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イングランド北西部のフリンビー工場。かつてはノーザンプトンに並ぶ革靴の聖地であり、クラークスの生産地としても有名な場所。ここには経歴20年以上の革の裁断職人が在籍し、全て状態の異なる革の性質を見極め、各パーツごとに裁断。USモデルではアジア産の革が多いが、UKモデルでは、ドイツ/フランス/イタリアなどの欧州から厳選した革を調達し「M1500」に使用している。

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1989年に誕生したこのモデルは、その4年前に登場した「M1300」の後継モデルとされ、エンキャップをミッドソールに継承採用。クッション製や衝撃吸収性に優れたポリウレタンの足型がクッション性に優れたEVA素材を踵や靴全体の内側に包んだ薄い板状のもの。それを立体的に進化させ、硬度と弾力性を兼ね備えたTPU素材のヒールスタビライザーを内蔵した一体成型を初採用している。この最高の履き心地は誰もがため息をつく仕上がり。

元アメリカ大統領、ビル・クリントンがこれを履き、大統領選に見事勝利を収めたことでも有名な一足。

 

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搭載機能 ・ENCAP
アッパー素材 レザー/メッシュ
ソール素材 ソリッドラバー
生産国 Made in UK

 

 


SOLE


ソールシステムの違い

『ニューバランス』のスニーカーは、900番台の進化を皮切りに、さまざまな機能が発展。独自のテクノロジーの中から、特徴的なソールシステムを開発。モデルにより、複数のソールシステムがミックスされている場合もある。

 


C-CAP|C-キャップ

 

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670で初めて搭載されたEVA素材のみで作られたミッドソール。EVA素材を圧縮成型しクッション性能の持続力を大幅に向上。軽量化を実現したライトウェイトタイプもシューズに応じて使用。 1985年、日本のライセンスを務めていた月星化成(ムーンスター)の主導で作られた。軽くクッション性に優れるだけでなく、加水分解しにくいというメリットがある。

 


ENCAP|エンキャップ

 

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衝撃吸収性に優れたソフトなクッションであるEVA素材を耐久性のあるPU(ポリウレタン)外殻の中に封入した構造。ハイレベルの安定性とクッション性を実現したミッドソールテクノロジー。ラルフ・ローレンが1300の履き心地を「雲の上を歩いているかのよう」と表現したと言われることでも有名。

 


ABZORB|アブゾーブ

 

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ニューバランスの誇る最高級のクッショニングフォ−ム素材であり、優れたクッション性と安定したフォーム状態を持つハイテク素材である。均一な発砲状態により安定した状態を保つことで優れた耐久性を誇る。ニューバランス独自の配合を施したフォーム素材は、最良のクッション性を実現する。

▽ムービー字幕日本語訳|着地した際に足が受ける衝撃を吸収。同時にそのエネルギーを、足が地面を蹴り上げる際の反発弾性に促してくれるクッショニング素材。走行安定性を高める役割も備えており、1993年に登場した998で初めて採用された。

 

 


生産国の違い

本国アメリカをはじめ、イギリスやアジア各国の工場で生産されている『ニューバランス』。特に伝統的なクラフトマンシップが注がれているアメリカモデルとUKモデルの特徴とは? 

 

USAモデル

自社製造にこだわるニューバランスが、本国アメリカで製造する。全てがアメリカ工場の職人の手で作られ、伝統的な長年の経験で培われた技術と最先端技術が結集されている。UKフリンビー工場と共に、高品質生産のできる工場である。

 

ENGLANDモデル

イギリスのフリンビー工場は、革靴の生産地ということもあり、経歴20年以上の熟練革靴職人もふくめた職人集団で形成される。そのため、1500を始めレザーモデルが多いのが特徴。革の調達から全て独自に行う。生産地の特徴もあり、USAモデルに比べるとシャープなフォルムが多いと言われる。

 

 


リペアサービス

 

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ニューバランスジャパンの公式リペアサービスがあります。
お客様センターに電話すると、リペアサービスの部署に取り次いでくれ、靴の状態、型式などを伝えると申込書を送ってくれます。その封書の中にある「シューズリペアサービスご利用申込」に記入し、スニーカーを梱包、発送します。

 

1)申込書を取り寄せ
2)用紙に記入し、スニーカーを梱包、発送
3)リペアサービスセンターに到着後、修理開始(ソール交換は約1.5ヶ月かかる)
4)修理完了後、代引きでスニーカーが自宅に郵送される
 

ニューバランス直営店(東京・大阪)に直接持ち込みもできるようです。

 

 

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